こさいたろうの視点・論点 0032
2018/01/07
大事にすべきと思うもの
あけましておめでとうございます。
昨年6月より、この「こさいたろうの視点・論点」をお送りし始めまして半年が経過致しました。皆々様のお支えにより続けることができておりますこと、年頭に当たり、改めまして厚く感謝と御礼を申し上げます。
時々の社会や政治の動きを捉えて、拙い政治経験も踏まえながら、私なりの論考をお伝えして参りました。本年も、しばらくの間は同じようなスタイルで配信させて頂く所存です。何卒、引き続きましてお付き合い賜れば幸いです。
政治の現場を離れて4年以上が経ち、政治の最前線に身を置く立場ではなく、日々山河を眺めながら畑仕事をし、その自然の中で子どもと育ち、野菜やたまごを育む生産者の仲間に囲まれ生活する者として、過去の経験を加味しながら文章を書き続けております。
もともと政治家として、演説することと同じ意味で文章を書き、私の思いや考えを皆さんに伝えて参りました。したがいまして、現場から離れた立場から時事問題を論説することにまだ慣れません。ぜひ皆様に忌憚なくご批評頂く中で、質を高めて参りたく思っております。
田舎におりますと、朝日が昇り、夕方暮れ、また朝が来る、一見変化のない単調な毎日が繰り返されているように錯覚致します。しかし、世の中は確実に僅かずつ変化しています。今何が変わりつつあるのか、これからどのように変わるべきなのか、常に念頭に置いて発信しようと思います。
この半年は、私から一方通行の発信となりがちでありました。お忙しい皆様からご意見やご感想のご返信を頂くことを強くお願いはできませんが、できましたらたまに、皆様のお声も頂戴できると有り難く存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、当地、元日より今日までほぼ晴天、毎日抜けるような青空が広がっております。朝晩の冷え込みは厳しく、零下10度に迫るような気温で布団から出るのは億劫ですが、美しい八ヶ岳の姿を眺めながら、清々しい新年を過ごしました。
山梨に移って4年あまり、農業労務者としてほぼ毎日、美しい風景の下で農作業労働をしてきました。昨年4月からは住まいをこちらに移し、自ら小さな畑を耕しながら、新鮮な野菜やたまごを販売しながら生活を営んでいます。
このような生活の中で、私たちは何を大切にして、何を目指して進むべきなのか、いつも思いを巡らせています。確固たる答えには到底辿り着いていません。その答えを探し続けることが人生なのかもしれないとも思います。
ただ、ほんの少しですが、これを大事にしなければと確信することもあります。土も凍てつく厳寒の季節もやがて去り、新たな草木が芽吹き始め、緑映える季節を経て暑い夏を迎え、実りの秋を喜び、また厳しい冬に移る。我が日本はこの四季が毎年繰り返されてきました。
このような気候風土が、四季の移ろいが、日本の美しい景色を生み出しています。そして、そのような自然に寄り添い、敬い、畏れ、私たちの先祖は田畑を耕し、森林を手入れし、代々その景色を継承してきました。
それは単に見た目の景色でなく、日本人の「心」をも形成しているように感じます。日本の風景。大事にしなければ、必ず次の世代に受け継いでいかなければ、と私は強く感じるようになりました。
昨今、農地の有効活用と称し、畑が潰され太陽光パネルが目立つようになりました。農業の成長産業化の一環で、山林が切り開かれ、また古い畑が集約され、巨大ビニールハウスによる生産活動も増えてきています。
すべてダメとは言えません。ただ、全部こうなってしまっていいのかと先行きを懸念しています。大地の力を借り、太陽の力を借り、自然と共に生きながらその恵みを頂く、このような営みが全くなくなってしまえば、日本人が日本人でなくなってしまうのではないか、という懸念です。
年末、我が家に初のスマートスピーカーがやってきました。AIです。しゃべりかけるといろいろなことに対応してくれます。私が子どもの頃漫画で見た、未来の生活のようで少し恐ろしいです。これから急速に、社会に導入されていくとニュースで盛んに報じられています。
人類の発展です。これからどんな技術革新が進むか、楽しみでもあります。ただ、発展を歓迎しつつも、日本人として守っていくべきものを忘れてはならないと私は考えています。自然と共に生きること、これは世界に誇るべき日本の財産だと、強く思います。
こんなことを考えながら、4度目の年男となった新年を過ごしました。本年もよろしくお願い申し上げます。
農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)
※ 今の社会や政治に対して思うことを書き、発信する活動「こさいたろうの視点・論点」を始めています。
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※ 政治の現場を離れて4年、内容的に皆様にご納得頂けるものが書けるか、いささか不安ではありますが、これまでの自らの政治活動を思い返しながら、頑張ります。また、いずれ、ご購読者の皆様に見える形の双方向のやり取りができるようなオンラインサロンのようなものの立ち上げも考えています。