こさいたろうの視点・論点 0091
2019/04/11
日本の学校制度は今のままでいいのか
今年の春は、桜の開花の後、全国的に相当な冷え込みで、入学式まで桜が残っていた地域も多かったようです。皆さんお住まいの地域はいかがでしたか。
桜舞う入学式は素敵だと思いますが、全国的には各学校の入学者数の減少に歯止めがかからないのが実情ではないでしょうか。
僕が港区で区議をしているころ、バブルの直後くらいですが、港区の人口が急減、子どもの数ももちろん急減し、小中学校の統廃合が全地域で行われました。
その後、数十年で、臨海部で高層住宅開発が急激に進み、都心回帰現象が加速。今度は学校が足りなくなるという皮肉な事態に。
これは港区だけでなく、中央区や江東区といった臨海部を持つ各区で同様の現象が生じました。
しかし、このような現象は、日本全国の中でごく一部ではないでしょうか。都会のごく一部。その他ほとんどは、子どもの数が減りすぎて途方に暮れているのだと思います。
都会でも有名な清里という観光地がありますが、この清里にある高根清里小学校がこの3月に閉校になったそうです。高根北小学校も閉校し、三校合併で高根東小学校に統合されたとのこと。地元民はわかりますが、超広大な学区域になります。
僕の住んでいる白州町というエリアにある白州小学校も、新入生は十数人と耳にしました。どこも同じような実情ではないかと思われます。生徒数が減ったから、統廃合を進めるという公立学校のありようで本当によいのでしょうか。
戦後、人口が急増し、子どもがたくさんいたころの教育基盤整備の発想から抜けきれない日本の教育界。いろいろな議論がなされているのかもしれませんが、僕にはそんな風にしか見えません。
全国・一斉・画一教育からの脱却。選べる教育。作れる学校。多様な教育を認め合える社会。こんなキーワードで教育を刷新することはできないでしょうか。
同じ思いを持った親が集まって学校を作るとか、ホームスクールを認めるとか、特別な才能を伸ばす学校を認めるとか、既存の学校のあり方にまったくとらわれず、制度設計すべき時が来ているような気がします。
急激に進む少子化に対応しきれずにいる中高年のノスタルジーに付き合う必要はないし、今の仕組みで生活している高等教育機関や学習塾・予備校業界に気を使う必要もない、日本の将来を考える時、僕はそう思います。
ピンチはチャンス、そんなふうにも感じます。具体的なアイデアは、また別の機会に書いてみたいと思っています。
農夫 こさいたろう(小斉太郎;元 港区議会議員)
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